30代~50代の出会いを応援するMATCHの潜入企画第1弾。
大人の遊びと言えばキャバクラ。このキャバクラに潜入し最終的にはキャバ嬢を落としてこようというこの企画。
この企画を通して、キャバ嬢を落とすためのノウハウを蓄積しつつ読者の皆様に届けたいと思う。結果が全く見えない中でのこの体当たり企画であるが、筆者がキャバクラで遊びたいがために始めるわけではないことは強調しておきたい。
忙しい社会人の皆様にも大きな夢を見つつご期待いただける内容となっていれば幸いだ。それでは早速始めていこう。
深淵なる六本木の闇の中に溶け込んでゆく筆者より
快楽が渦巻く街六本木
舞台は六本木。六本木の高級キャバクラに潜入しキャバ嬢を落とすまでの軌跡の物語となることを夢見て筆者はこの街に降り立っている。まずは、筆者のスペックから晒しておこう。
- 体重90キロ
- 身長170センチ
- 30歳前半
- サラリーマン
人は、山が高ければ高いほど、障害が大きければ大きいほど燃える物であるという前提でいえば、今回筆者は非常に高いモチベーションでこの企画に臨んでいると言える。
スペック上の大きなハンディを背負っているということはつまり、容姿を利用してキャバ嬢を落とすことは無理なワケで、だからこそキャバ嬢を落とすことができれば、それは一つのまっとうなノウハウとなりうると考えている。
雨の六本木、クラブKへ入店
その日は、同僚2名を引き連れて六本木の某高級キャバクラ(ここではクラブKとしておく)に参ることになった。作戦会議を兼ねてなじみの居酒屋で酒を飲んだ後、飯田橋から六本木へタクシーで移動することに。
しとしとと降っていた雨も六本木に着くころには激しい雨に変わった。ざぁざぁぶりの雨は、期待と不安で膨張し熱を帯びた我々の気持ちを冷やそうとするかのようであった。
ほどなく男たちの熱気で"むぅん"となったタクシーから、濡れたアスファルトに降り立った。六本木交差点。ついに来たのだと奮い立つ気持ちを抑えつつ、足早にクラブKへと向かった。
豪華な内装と芸能人と見まがう美しい女性たち
クラブKに入るとそこには別世界が広がっていた。事前に調べていたよりも何倍も豪華で華やいでいた。否応なく期待も高まっていく。多少酔いが回っていたことも相まってすでに3人はにやけ顔となり、ダラダラと案内のボーイを待っていた。
空気の読めないA氏は、そろそろ案内されるかというところで急にトイレを探し出し、我々を苛立たせた。しかし、クラブKの店内はきらびやかで、これから起こることに期待せざるを得ない雰囲気は、このイライラを持続させるには厄介すぎていた。
A氏の用足しを待つ間、ふと、これだけの荘厳ともいえる”いかにも”な雰囲気の中で飲む酒は格別だろうと、そう思った瞬間、理性をすべて吹き飛ばすほどの驚きがその先には待っていた。夜の蝶たちの華やかなこと。
そこに住まう夜の蝶たちの容貌は、純白の軽やかなクリームが躍るウェディングケーキのようであり、濃厚なガトーショコラのようでもあり、はたまた精緻な刺繍を施されたレースのようであり、美しいと一言では言い表せない、高級ワインのような複雑な味のなかにも一本気の哲学を感じるようなそんな様子であった。
初めて見る顔ばかりであるはずなのに、都会で芸能人に出くわしたような、「あれ、絶対モデルちゃんだろう」と街中で振り返ってしまうようなそんな嬢たちに目と心を一度に奪われ、筆者は足元の段差でダサくコケそうになるほどであった。
THE大人の雰囲気漂うクラブKの店内
美女たちに浮き立つまいとする心と、否応なく反応してしまう身体に抗いつつ、何とか案内されたシートに座った。豪華なフロアの奥ほどにはVIP席が鎮座し、明らかに筆者とは種族の違うエリートたちが、嬢たちの目を見ながら思い思いの時間を過ごしていた。
新宿の安キャバでは感じられない、大人の雰囲気がそこには漂っていた。ケバケバした女性は誰一人としていない。
といってももちろん私服で店内をうろついているということはない。ここはラウンジではないのだから。
肩と胸元が大きく露わにされている。そこでは、ふわふわのましゅまろが、ドレスによって下から持ち上げられ、すぐにでも飛び降りたくなるような、だけれども決してけがをすることのない、深く柔くそして白い谷が覗いているのであった。
この時の筆者の頭の中は「パフパフ」という単語で埋め尽くされていた。純粋無垢な瞬間であった。
クラブKの嬢たちの装いは、肩と胸元を露出したロングのドレスで、エロいというよりも素直に「美しい」。この装いが、この大人の雰囲気を醸し出すエッセンスになっていることは、我々の誰の目にも明らかであった。
姑息にパンチラを当てにしていたY氏の顔には、刹那ほどの間落胆の表情がよぎったのを私は見逃さなかった。しかし、嬢のレヴェルの高さもあって、席に着いた頃にはそんな下卑た考えは雲散霧消していたようである。
いよいよ始まった!
着席し、私は息を整えていた。いよいよ始まるのだと胸は高鳴り、いつもよりも幾分心拍数が上がり、胃のあたりが心地よくキュッと締め付けられるようなワクワク感に浸っていた。
ついに始まるのだ。
フロアの付け回しから大きな掛け声がかかった。「お願いします!!」子気味よいよくとおるテノールであった。
そうして、戦いの火ぶたは切って落とされたのである。いよいよ次回からは、女の子たちとの対面から、M子との運命的な出会いをつづっていきたいと思う。
乞うご期待。
筆者:魔しゅ麻呂