都内某所。真夏の昼下がり。
待ち合わせは渋谷の某喫茶店。渋谷といっても恵比寿方面に少しそれるだけで、そこには大人の静かなオアシスが広がっている。奥まったボックス席で、最初のアイスコーヒーが届いたところで、彼女は到着した。
真夏の午後のエンジェルたち
最近パパ活なる、活動が流行っているらしい。女子大生や比較的若い ― ほぼ娘と言えるくらい年齢の離れた ― 女性がいい大人の男を飼いならしている。パパの世代は、40代~60代。中には80代なんて言うシニアと付き合っているという女性もいるらしい。そして、パパ活では、そんな彼らと楽しくお食事をするなんて言う遊びである。
驚くことに、文字通りお食事で終わり。パパ活はプラトニックなのである。にわかには信じがたいことであるが、これがパパ活なる語源の由来にもなっている。彼女たちに言わせれば、
こういう始末なのだ。それに、男性は男性で、ここではあえてパパと呼ぶが、そのパパたちはそれで良いそうだ。食事をし、おしゃべりをし、最後まで紳士な振る舞いで女性を見送る。高級店でも余裕の表情でエスコートする。女性がお手洗いに出たすきに会計を済ませて、スマートな退店も忘れない。ダラダラと2件目もゆくでも無く、中には酒すら飲まないという猛者もいらっしゃる。
これを聞いて、余計に性欲がたまって、悶々とするだけじゃないかと感じるのは、筆者だけではあるまい。話がそれたが、本稿ではこのパパ活などという資産のある「神々たち」の遊びには眼もくれず、若い20代そこそこの女子大生とガキの遊びなどではなく、本当の大人の遊びの機会を得るための参考としてもらいたいと思う。
何かとストレスのたまる40代。某社長が言った。たまには弾けねば壊れてしまう。それだけのストレスにさらされている責任ある大人たちだからこそ、あえて「羽目を外す」事が必要なのかもしれない。弦を引き絞っていくように、あなたは少しずつ少しずつ心の糸にテンションをかけてきた。30代は女遊びもせずに仕事に打ち込み結果も出してきた。
そんな責任世代が40代になり、家庭や会社も落ち着き始め、心にも多少の余裕が持てるようになって初めて、働き方を考える、ストレスの逸らし方を考える仲間が増えてきている。
ここまで本当に頑張ってきた40代。どうせ羽目を外すなら何物にも代え難い「アマチュアたちの素朴さ」を味わってもらいたいと思う。
JDと出会うための一番シンプルな具体的な方法
筆者が定期的に連絡を取り合っているN子やその友人には、驚くことに「パパ活的な」パパではなく彼氏として40代と付き合っているという友人が少なくない。
N子の友人で大学4年生になるB美に話を聞いてみた。
過去には50代も。年上男性と付き合う女子大生B美
都内、渋谷駅からほど近い女子大に通うB美はロングでストレートの黒髪に、黒とパンツとふんわりとしたクリーム色のカットソーという落ち着いたいで立ちで、待ち合わせた喫茶店に現れた。
パッと見は童顔にみえるのだが、目には彼女の持っている意志の強さのようなものがにじみ出ている。「こんな子が?」と思うほど、多少なり相手の男性に嫉妬を覚えるクラスの女性である。
「新卒採用で部署が一緒になってたら、その1年は楽しく過ごせそうだな」なんて言う妄想をしている間に自己紹介をされた。
B美は福岡の出身で、先に上京していた兄のと同居する形で東京に出てきたそうだ。現在は一人暮らし。仕送り無しで、新宿駅から徒歩10分という立地のマンションに住んでいるという。就活も落ち着き都内の保険関係の企業にエリア総合職で内定しているそうだ。
今カレは40代会社員男性。お金のやり取りなし。肉体関係あり。
まず、現在の交際相手について話しを聞いてみた。B美に現在の彼氏の有無を聞いたところ、現在40代前半で都内で会社員をしている男性と付き合っているそうだ。知り合ったきっかけは、大学の先輩にOB訪問を行った際に、ご厚意でその上司に当たる彼を紹介してもらったそうだ。
就職活動中、なかなか自分の志望に合った会社の内定がもらえず、精神的にも肉体的にも参っていたところで知り合い、相談をしている中で自然と交際に発展したという。
B美の彼氏が、自身の親の4つ下という点以外はふつうのカップルの話を聞いているようにしか思えない表情だった。
彼氏なのでお金のやりとりはなし
金銭のやり取りについて率直に聞いてみたのだが、これもまた拍子抜けする答えが返ってきた。
もちろん質問した直後にすぐに謝罪をしたが、彼女にとっては年齢は親ほども離れていても”カレシ”なのである。もちろん、”カレ”は余裕のある大人の男性なので、食事や、旅行の費用は出してもらっているが、彼女は本当にカレシとして考えているようである。
カレシなのでもちろん肉体関係はあり
SEXについ手も率直に聞いてみたのだが、こちらはなかなか口を開いてもらうことができなかった。場所を移動し、少しアルコールが入ってきたところで徐々にぶっちゃけトークを聞き出すことができた。
ただ、同世代の男の人と違って、SEX自体が、ゆっくりというか急いでいないというかすごい大切にしてくれてる感じがして、二人でゆっくり高め合うというか、とっても幸せなじかんだなって思えるエッチですよ。
彼女自信の落ち着きもあってか、同世代の彼よりも、年上の男性とのゆっくりとした、安心したい時間を求めているようだった。友達とのディズニーや、ショッピングなども楽しんでいるそうだが、彼との時間は、何をするでもなくカフェでおしゃべりしたり、都心の公園でピクニックをしてゆっくりしたりと、まるで40代の夫婦のように、ゆったりとした時間を愉しんでいるようだ。
B美にきいた年上の男性と付き合った最初のきっかけ以外にも○○○
B美が初めて親以上の男性と出会ったのは、意外にもマッチングアプリだったそうだ。出会い系アプリと言っても良いかもしれない。そのころちょうど同世代のカレシと嫌な別れ方をしてしまったそうで、とにかく誰かと話したかったのと、自暴自棄になり知らない男性と出会ってみたいという気持ちから登録したそうだ。
フリーアドレスで登録し、「友だち捜し」や「交際相手探し」という名目でプロフィールを登録し、身バレしない程度に顔のわかる写メを載せたそうだ。するとすぐに反応があり、何十人もの男性から、「会いたい」とか「いくらで?」とかいった内容のメッセージが届いたという。
その中でも、あくまで紳士的で彼女の事を気にかけてくれる連絡を定期的にくれた50代の男性と初めて会ったそうだ。アプリの登録から、2週間ほどで初めて会って何度か食事をして成り行きで体の関係をもったという。
その後も何度かカラダの関係が続いていたが、彼氏ができた際に関係を清算したという。B美の周りでも同じようにマッチングアプリで、実際に出会って年上の彼と付き合ったことがある女性が2,3人いるそうだ。
20代も同年代とのギャップで疲れてしまっている
筆者自身、20代そこそこのころは力任せにはしゃいでいる毎日だったと記憶している。同世代でもクール美人には白い目で見られていたかもしれない。
そんな彼女たちは、周囲とのギャップで疲れてしまい、年上の落ち着いて余裕もあり、仕事で培ってきた判断力や、実行力の伴った大人の男の安心感を求めているのだ。
ただし、そこら辺を歩いているだけでは出会いは無い。彼女たちにとっては、すれ違う40代以上はただのおっさんだ。あくまで、関係の起点をつくり、そこから大人の余裕で付き合っていくことで40代以上の男性が、二回りも年下の女性と付き合うことができるようになるのだ。
たとえ、出会い系アプリを通したものだとしても、街中でただすれ違う「他人」と、アプリで言葉を交わしたことのある「知り合い」には、天と地ほどの差があるのである。賢明な読者の皆様であれば、どうすべき方は分かっていると信じたい。40代よ恐れずに行動あれ。
(文:Ken Tanabe)